LoV軍学基礎講座 其の三

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前口上

さてさて、長らくお待たせ致しました。
今回はアルカナシールドを中心にした立ち回りの例を見てみましょう。
シールドはVer1.1の変更で、飛躍的にその存在感を増したとか。
城主は1.1からのプレイヤーなので、プレイ当初からシールド封印からの立ち回りの魅力に取り付かれておりました。
シールド封印によって主導権を握ることで、試合がどう運ぶのか、今回はこれを見てみましょう。

あ、PRバハムート当たりました。ヒャッハー!
……でも、まだ全国対戦で一度もPRバハを見てないのは何故なんだぜ?(平成21年9月4日現在)


前回、其の二「対戦車戦の計」はこちら

其の三「戦場のイニシアティブ」

題材
http://www.nicovideo.jp/watch/sm8051484
【lov】へたっぴの全国大戦動画10食目【夏だ!海だ!】

手前: (主・海種・闇武器) 30テティス 20みずち 15オケアノス 15ニクサー 10【乱舞】シーパンサー
相手: (主・不死・雷武器) 30ブラムス 20重装暗黒騎士 15ライル 15ダンピール 10レザード・ヴァレス
布陣
さて、今回はシールドムーブを中心に立ち回りを検証してみたいと思います。夏だからな!
シールドムーブは制圧力でリードする重要要素、そして基本的には制圧力でリードした側が、試合のイニシアティブを握るのです。
その制圧力でいかに相手を圧倒するか、が今回の主題です。
というわけで、今回はアルカナ持ち使い魔なしで、中級者同士によるシールドスキルを持ったデッキ同士の対決を選んでまいりました。
ついでに、相手はトリプル罠デッキというわけで、罠による主導権を握ろうとする立ち回りもおまけ程度に考えてみましょう。

手前側は、歴史あるテティス型の基本形をベースに、10コス枠へ新顔の【乱舞】シーパンサーを入れたデッキ、
頼れる単体ダメージですが、マーメイドと違ってスキルなしなのでテティス型には痛いところでしょうか。
サーチ0で戦うのは流石に苦しいですね。
相手側はこれまた歴史ある不死セレブをより尖らせたトリプル罠デッキ。甘美な響きです。
もっとも、トリプル罠が単なるロマンに思えなくなるところが、不死セレブの強さでしょうか。
ただ、リッチがライルになった分、基本2速デッキになっているといえるかもしれません。
もちろん、3速PTも組めるのですが、2速移動が多くなるところで普通の不死セレブとは立ち回りが変わってくるでしょうか。

緒戦
(0:47)
さて、双方の開幕PTは以下の通り。
手前:主、テティス、オケアノス、ニクサー
相手:、ブラムス、重装暗黒騎士、ダンピール

戦闘能力では、相手側有利ですね。光が支援向けのオケアノス一枚ではまともに殴りあうのは苦しいところ。
そしてステージは城主も苦手なダメージ床ステージ、このステージ、主導権握れると有利にしやすいんですけどねぇ……。

というわけで、緒戦はシールドへ向かう相手を阻止する動きで交戦。
開幕では、手前側もオケアノスでシールド封印に向かって、所謂「シールド交換」という選択肢もあります。
単純に見れば、手前3速、相手2速であるので、シールド交換では手前側が若干早くアルカナへ到達する見込みは持てます。
しかし、手前側はそれを採りません。
何故かといえば、相手が罠デッキであるから、ということに尽きるかと。
シールド交換はリスクが高い選択肢ではありますが、勝算があれば相手に決定的優位をつけることもできる戦略です。
シールド交換をして有利な状況は、
@左のアルカナを交換した後、中央アルカナでの衝突で確実に勝てる見込みがある場合(高コストの特殊技が溜まるのが鍵です
 (ex.アフロディーテ・ゲイター系デッキ 豪傑デッキ(例外あり
A中央自アルカナに罠を仕掛け、相手の制圧を妨害、もしくは罠にかけた後殲滅できる見込みがある場合

といった辺り。でも、城主は個人的にあんまりやりたくないことが多い戦略ですねぇ。

(1:43)
さて、戦闘能力差で手前は押し切られ、リシア死滅、
手前側もテティスと単攻部隊に分けて単スマを集中させていますが、及ばず主死滅、テティスも瀕死ながら生きながらえました。
ここでテティスが落ちてたら、既に決定的だったでしょうね。
見事4体生存できた相手側は、そのままシールド封印へ。体力も十分のようなので、そのまま継戦の構えです。

第二戦
(2:00)
手前:主、テティス、みずち、オケアノス
手前側は中央ゲートより再出撃、回復はみずちを頼り、再出撃の早さを優先しました。
シールドを修復後、手前側左アルカナを守りに向かいます。
見れば当たり前のことですが、シールド封印してアルカナの上に乗っている相手側の状況は、
制圧力において優位を取っているために、イニシアティブを取っている状況と言えます。
イニシアティブを取っていることがどういうことかと言えば、
ここで「手前側が制圧阻止のために左アルカナへ向かってくる」という流れに表れます。
これにより、相手側は交戦場所をある程度思い通りにできるという強みが出てきます。
これは特に相手側のような罠デッキで強みとなることでしょう。
罠デッキでなくとも、施設の修復・封印を狙い通りに運ぶことなどにも役立ちます。

(2:20)
さて、相手側はここで優位を決定的なものとするために重装暗黒騎士にサクリファイスを使用しました。
手前側としては、一旦シールドも修復したわけですし、サクリファイス使ってる上に高確率で罠も仕掛けられている
左アルカナに攻め込むのは愚策、確実に罠が仕掛けられてない中央アルカナまで逃げて割りつつ、
サクリファイスが切れた後を迎撃するのが上策かと思われます。

しかし、手前側も相手側を4体生存のままでいさせるのは不安と見たか、テティスを先鋒に突撃をしかけます。
ブラムス、重装の罠をくらいつつも、ダンピール、ブラムスを撃破、
左アルカナも割り切られずに済みましたし、リスクを冒した分のリターンは得ましたね。
対する手前側もテティス、みずちの主力を損耗、次の戦闘は苦しくなりました。

第三戦
(3:28)
手前:主、オケアノス、ニクサー、【乱舞】シーパンサー
相手:重装暗黒騎士、ライル、レザード・ヴァレス

オケアノスを生き延びさせることに成功した手前側は、帰還時間差を利用してカウンター出撃、
最も距離が近い中央アルカナを狙います。
手前側としては、中央アルカナを割って待機し、相手が迎撃に中央から出てくればそのまま交戦しつつ割る、
もしくは速度差を活かして右アルカナへ移動し、相手を自軍シールドから引き離しつつ相手のシールド封印の機を伺うのもありでしょうか。
今回のように端から出てくれば、シールド封印へ向かって制圧力でリードするのが上策ですね。
相手は右ゲートから出ているので、シールドを封印できないところが辛いところ
シールドを封印されたら阻止に戻らなければ、割り合いで負けてしまうので、結局迎撃にいく羽目にはなりそうです。
相手側からすれば、左側から出撃してシールドを封印し、中央アルカナに罠を仕掛けるのも一策でしょうか。
それでも時間差分でかなり相手側のアルカナが割られてしまうのは必至ですね。

(3:55)
右側の石を割りに来た相手側に対して、手前側はシールドを封印、ここで制圧力優位を手前側が獲得、
恐らく重装暗黒騎士の罠が溜まるまで時間を稼いでいたのであろう相手側が割り合いに応じてくれたのを幸いに、石差を取り返します。
相手側は右を割るのをそこそこに、中央アルカナへ移動、罠を設置して石を割りつつ迎撃の構え、
ここでは、手前側が制圧力でイニシアティブを取っていたために、右側を割り切らせなかったという展開です。
イニシアティブによって相手の動きを制御した形になりましたね。
逆に相手側は、右アルカナを犠牲にし、罠によってイニシアティブを奪い返しにかかっています。
手前側の主力が落ちている以上、正面からの戦闘に持ち込めば有利を取れるという読みでしょう。
相手側の目論見としては、中央で迎え撃ち、重装・ライルの罠二つで削ったところで相手のPTを壊滅させる。
その後、シールドへ向かって封印、そのまま左を割り切る、というところでしょうか。
罠二つを全体に当てれば、相手側の損耗はほとんどなく迎撃に成功していたと思います。

(4:25)
しかし、ここで相手は重装暗黒騎士の罠を不完全にしか当てられませんでした。これは痛い。
相手側アルカナの脇に置くのも、相手が制圧時に警戒する前に当てることを狙う意味で、有効な策かと思いますが、
今回のように、相手が制圧阻止に来るのが分かっている際は、手前側アルカナ寄りに置いて、制圧阻止しづらくするのがいいかもしれませんね。

(5:20)
相手側は手前側主人公を落とすことには成功しましたが、相手側も主人公が消耗していたため撤退することに。
逆に、主人公ミリ残しをされた分、不利を背負うことになりました。
せめてオケアノスを落とせていれば、制圧力優位を奪うチャンスを得られたかもしれません。
手前側は主力を欠いていた分、ここで相手側は付け込みたかったですね。

この時点で、手前側は相手シールドを封印、アルカナはだいぶ削られていますが3つとも残し、サクリファイスもまだ温存しています。
対する相手側は、右アルカナを割り切られていますが、中央と左のアルカナの残量でまだ有利。
これだけで見れば、イニシアティブは手前側にあります。相手側は理屈上、手前側にこれ以上割らせなければ勝てますが、
サクリファイスでの突破が想定される以上、まだアルカナを割られることは想定しなくてはなりません。
さらに、単純な割り合いとなっても、手前側が3つアルカナを残している以上、移動による時間ロスの分、割り合いでも負ける可能性が高いです。
相手側は、まずはシールドを修復、そこから迎撃して手前側の石を割り、割り合いにすれば勝てるくらいの差を作っておきたいところ。

第四戦
(5:40)
手前:テティス、みずち、オケアノス

互いに中央ゲートから再出撃、相手は先に出撃した分、シールドを修復しますが……

(5:48)
手前側にオケアノスがいることを失念していたのか、再び第三戦と似たようなムービングを取ることになります。
これでは再び手前側が制圧力のイニシアティブを取り、割り合いで手前側が有利を取ってしまうことになります。
ここでは、シールド修復後に中央で迎撃、撃退して中央アルカナを割るべきだったでしょう。
再び初期PT同士での戦いとなるのですから、普通であれば十分押し勝てる展開だったかと思います。
ただ、相手がサクリファイスを使える分、苦しくはなります。みずちかオケアノスのどちらかを落として引き分けに持ち込みたかったところですね。

(6:05)
相手は中央アルカナに制圧阻止のため移動、制圧力で差がある手前側は戦闘を嫌って左側へ逃げました。
しかし、これで相手側は再び中央アルカナに罠を仕掛けるチャンスを獲得、
制圧力で差を付けているときには戦闘を避けてアルカナを割る方がよいのもセオリーですが、
罠持ちがいるPTには、なるべく重要地点に踏み込ませない、というのもセオリーです。
罠持ちが通過した地点には、罠がある可能性が発生してしまい、それが自分の動きを制限させることになってしまうことも多いものです。
折角主人公をミリ残ししたので、ここで主人公だけでも落としておきたかったところですね。

(6:39)
手前側は制圧力でリードした状態で、左アルカナを割り切りました。中央アルカナも残りは僅かです。
対する相手も、中央アルカナを割り切って右アルカナも削りました。未だアルカナ総量は相手側有利、
ここで相手側の仕掛けた罠によるイニシアティブが利いてきます。
迂闊に4対で制圧をしかければ、罠のダメージは必至、しかも罠のサイズはでかくて弱点含みの2つ、乗る=即死の状況です。
これで手前側は4体で制圧しづらくなり、罠を喰らっても大丈夫な使い魔を乗せて罠を使わせる必要が出てきます
これで手前側の制圧力は低下、相手側にも芽が出てきます。
手前側はこのためにみずちを温存していたのでしょうが、既にダメージは蓄積していたので、もっと早めに使っておいてよかったかと。
あと、左アルカナ制圧中に主人公がダメージ床に乗ってしまっています。これはかなり響くので、注意すべきところです。

(7:07)
罠に割り込み入力が出来ないことによる不幸で、手前側がサクリファイスする前に罠2発被弾、主人公が落ちてしまいました。これはかなりピンチ。
が、ここで相手の主人公と重装暗黒騎士が消耗していたことが吉と出て、衝突直後に死滅させることに成功しました。
これで相手側は雷属性を消失、一転、戦闘能力で手前側がリードします。
一秒でも早く中央アルカナに到達したい心理もご尤もですが、相手側はブラムス・ダンピールを盾にして前進すべきでしたね。

(試合終了)
そのまま、3体で壁を作ったまま割り切って手前側勝利。
制圧力でイニシアティブを取った側が試合の流れを左右している光景がお分かりいただけましたでしょうか?
かの有名な愛染明王デッキも、このイニシアティブを有効活用することで、相手にサーチを修復させずに試合を運ぶデッキです。
戦闘中心のデッキを使っていると、あまり気にせずにプレイしている人も多そうですが、
施設封印を戦略の要にするデッキならば、よくよく利用していきたい要素ですね。
罠のことはあまり書けませんでしたが、城主も罠使うの苦手なので、勘弁してつかぁさい。


さてさて、解説文書としてはどんなもんだったでしょうか。前2つに比べると、若干試合描写ばかりで解説らしくなかった気も致します。
次回は……まだあるのだろうか。もう偉そうに解説できるような部分があんまりなさそうなので、もし何か思いついたらまた。
ご意見等ございましたら、トップページのWeb拍手にてどうぞ。

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