雪の壮士たち

会津藩

相沢祐一郎
会津藩の若き藩士で、父と共に江戸詰の大砲方勤めをしていた。
父は、藩主松平容保に従って京へ上り、伏見にて戦死。
江戸詰の藩士と共に、七年ぶりに会津へ帰ろうとしている。

水瀬名雪
会津藩藩士の家、水瀬家の長女。相沢家とは親戚の間柄であり、祐一郎とは従姉妹であり、幼なじみである。
現在は国許にて、母親の秋子と二人暮らし。

水瀬秋子
水瀬家当主、水瀬忠兵衛の奥方。夫は伏見にて戦死する。
子は娘の名雪のみである。

源助
水瀬家の小者。既に老齢だが、水瀬家への忠誠は深い。

北川潤之介
会津藩藩士で、国許の鉄砲方勤めである。

美坂香里
会津藩士である美坂兵庫の長女。名雪の親友。

美坂栞
美坂家の次女。不治の病に冒されている…ような気がする。

沢渡真琴
出自不明の少女。突如、会津若松に現れ、祐一郎の首を狙う。。

月宮あゆ
会津若松城下の町同心。なぜか洋式兵学に明るい。

松平容保(まつだいら かたもり)
会津藩藩主。会津中将と呼ばれる。
新政府より会津藩討伐の命令が出ると、再び国許にて立ち上がる。

石橋釆女(いしばし うねめ)
会津藩国家老。おおらかな性格で淡泊。国許をまとめ上げ、新政府に立ち向かう。

佐川官兵衛
会津藩藩士。鳥羽・伏見では刀槍部隊の別選隊を編成して奮戦。
薩長に対して徹底抗戦を主張する。

神尾鈴之助
会津藩江戸勘定役。勘定役でありながら、長沼流軍学にも長ける。
傍らに怪しげな剣術者を抱えている。

国之崎往次郎(くにのさき ゆきじろう)
神尾に仕える剣術者。経歴などは不明だが、太刀を片手で扱いながら二刀流を使う奇怪な剣士。
江戸から神尾に従っているようだが、子細は当人以外誰も知らない

三木本九郎(みき ほんくろう)
会津藩大砲方で、祐一郎の上司。去年三木家の家督を継いだばかりである。
江戸から祐一郎たちとともに帰郷し、主戦論を唱えて反射炉普請の監督を務める。
画に長ける一面もあるらしい。

折島伸十郎
会津藩御弓奉行。水瀬家当主忠兵衛の上司。長岡藩には甥がいる。

斉藤七郎左衛門
会津藩槍組頭。その槍の腕は藩内でも及ぶ者がなく、「面知らずの槍」と評される。
典型的な猛将型会津藩士で、大雑把である。

霧島乃太夫
正体不明の集団を束ねる男。武芸に秀でる。

悪猫軒広助(あくびょうけん ひろすけ)
霧島の配下の男、常に笠を深く被り、素顔を他人に見せようとしない。
霧島同様に武芸に長け、手に付けた太く巨大な爪を得物とする。

鯛野屋好太夫
会津藩御用を務める江戸商人、本業は薬種問屋だが、御用ではあらゆるものの輸送を担う。
元来、人のいい男で、その家系をさかのぼれば肥後人吉出身だという。

旧幕府

川澄舞
元新選組隊士。現在新選隊幹部。
恐ろしいほどの剣の達人で、京から新選組に従う。
その剣は精妙で、空中から体重をかけて鉢金ごと叩き斬る業を見た京人の中には、
「あれは川澄やない、川蝉や」と言う者もいたという。そのことから「水鳥」の異名をとる。
江戸に帰ってからも、土方らと共に会津戦争に参加する。

倉田佐祐理
元新選組隊士、監察。舞と共に会津戦争に参加。
隊中切っての知識人でありながら、誰からも好かれる好人物。得物は片鎌槍。

土方歳三
元新選組副長。現在旧幕軍の江戸脱走組副将格。
旧友近藤が官軍の手に落ちてからも、ひたすら薩長と戦い続ける。

斎藤一
元新選組助勤、三番隊隊長。現在新選隊隊長。
会津戦争の時期は山口次郎と称する(作中では斎藤で通しております)。
神道無念流の使い手で、歳三とは武州以来の同志。

島田魁(しまだ かい)
元新選組二番隊伍長、監察。現在新選隊幹部。
心形刀流の使い手で巨漢。その腕は隊内でも指折り。

市村鉄之助
元新選組隊士。現在歳三の小姓。
十五で隊に入り、現在十六歳。心から歳三を敬愛する。

近藤勇
元新選組局長。天然理心流四代目宗主でもある。
鳥羽・伏見の戦いの前に肩を負傷したが、江戸では自ら刀を取って奮戦する。
古い友人の歳三と共に、薩長と戦う決意を固めるが…

松本良順
旧幕府の典医。新選組の良き理解者であり、支持者である。
旧幕軍と共に会津戦争にも従軍する。
維新後の名は、松本順。

大鳥圭介
旧幕府歩兵頭。旧幕軍脱走組の大将。
仏式兵学を学び、特に砲術に明るい。
副将で元新選組の歳三にはあまり好意を持っていない。

松平太郎
旗本出身で旧幕軍歩兵頭。歳三には好意的。
江戸開城に反対して籠城を企画するが、慶喜に叱責されて江戸を脱走する。

天野美汐
幕臣天野勝衛門の娘で、第十四歩兵連隊長の地位を戦死した父から引き継ぎ、大鳥の旧幕軍脱走組に参加する。
第二次長州征伐では芸州口で奮戦し、長州軍に恐れられた。
現在は幕府歩兵の一部隊である「瞬煌隊」隊長である。

長井源吾
名門旗本長井家最後の当主。幕府講武所教授にして、老齢ながら「瞬煌隊」副長を務める。
天野美汐につき従って第二次長州征伐にも行き、その時から副長を務めている。
父は誰も及ばぬ武術の達人であった。

勝海舟
幕府旗本で海軍奉行並、陸軍総裁。幕府恭順派の旗頭的存在。
江戸っ子気質が強く、外交に長ける。

新政府

大村益次郎
長州藩士。通称村田蔵六。新政府軍を指揮し、西洋兵学に明るい天才的軍略家。
大鳥圭介、福沢諭吉とは緒方洪庵塾での同門である。

木戸準一郎(孝允)
長州藩士。元の名を桂小五郎。長州でカリスマ的人気を博し、長州の政治の代表。
気鬱しやすい性格で、薩摩にはいい知れない不快感を感じながらも口にはしない。
大村益次郎を推挙した人物でもある。

世羅修蔵(せら しゅうぞう)
長州藩士。庶民上がりの男で、奥羽鎮撫総督付の下参謀として仙台に来る。
だが、性格は極めて横暴で高慢、各所で反感を買う。

板垣(乾)退助
土佐藩士。新政府の東山道方面軍司令官。会津戦争の指揮も務める。
後、自由民権運動に身を投じ、自由党を結成する。

小笠原謙吉
土佐藩士 板垣の指揮下で戦争に参加。会津戦争にも従軍。
槍の使い手でもある。

西郷吉之助(隆盛
薩摩藩士で政府首脳の一人。新政府征東軍主力の東海道方面軍司令官。
薩摩人から神にも似た尊敬を受け、他藩の者もその人徳に服するという。

桐野利秋
薩摩藩士。元の名を中村半次郎。凄腕の示現流剣術者。
会津戦争の将として、奥州に現れる。

大山格之助
薩摩藩士。奥羽鎮撫総督付の下参謀、世羅とともに奥羽鎮撫総督府の実務を行う。

河田佐久馬
鳥取藩士。東山道方面軍と共に鳥取藩兵を率いて来る。気位が高い男。
木戸とは懇意で、古参志士の一人として池田屋事件にも同席していた。

諸藩勢力

河井継之助(かわい つぐのすけ)
越後長岡藩家老。開明論者で、洋式兵学に極めて明るい。
藩内の実権を掌握し、神懸かり的な信望を集める。
実質、北越戦争における総大将となった。

折島甲平太(おりしま こうへいた)
長岡藩士。会津の折島伸十郎の甥に当たり、一応佐幕派であるが、基本的に無気力。

星恂太郎(ほし じゅんたろう)
仙台藩士。アメリカ人ウェンリードから洋式兵学を学び、当世一流の才能を誇る。
藩の軍制改革を行い、「額兵隊」を創設する。
記録にある史実では、領内の神職の息子に生まれ、仙台藩に仕えると攘夷を唱え、脱藩。
自ら「忠狂」と号し、要人暗殺まで考えたほどの過激派であったが、
江戸で考えを改め、ウェンリードから洋式兵学を学ぶと、慶応四年の閏四月に仙台藩に再仕官したとある。

吉崎伝蔵
仙台藩士。星恂太郎と行動を共にする船役藩士。
星に比べて過激派の男。

瀬上主膳
仙台藩参政。仙台藩佐幕派の大物であり、会津戦争では大隊長を勤める。

久瀬主水(くぜ もんど)
仙台藩町奉行。次席家老久瀬半左衛門の実子であり、仙台藩勤皇派の大物である。
会津藩をとりわけ敵視し、佐幕派を滅ぼすためなら手段を選ばない。

津田鉄三郎
仙台藩町奉行所与力。北辰一刀流使い手でもある。
久瀬に忠実な男。

野老山久米之介(ところやま くめのすけ)
仙台藩町奉行所同心。津田の組下にある。
どこかの剣術で免許皆伝の腕前だったらしいが、さほどの武勇伝は伝わっていない。
維新後、「戊辰戦争見聞」の著者に勤王側の視点から協力した。

土蜘蛛の政吉
津田の手先である目明かし。元博打打ちで、腹の据わった男。

蛇の目の五郎蔵
勤王浪士崩れの殺し屋。仙台人かも定かではないが、志士時代の偽名は興五郎蔵。
殺し屋気質だけは持っているが、思想というものは何もない。
だが、多彩な暗殺術と暗殺道具の扱いを心得た、まさに危険人物。

・・・以下、設定次第で追加。

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